信用できない強さ(9/1朝の講義)
アリババグループがエヌビディア製品に代わる自社のAIチップを開発中と伝わったことや、マーベル・テクノロジーの決算でデータセンター部門の業績が予想を下回ったことなどを背景に、AIインフラ関連株に売り圧力が強まり、週末のNY株は下落しました。ただ、NYダウは終盤で戻してきているので、おそらくナスダックも同様に戻る部分はあると思います。日本株についても、一定の過熱感があった業種に利食いが入ったという流れでしょう。
基本的に、8月は悪い月とされますが、9月も海外勢は買いより売りが多く、日本の金融機関は中間決算が絡みます。事業法人の自社株買いも決算期に入ると一時的にストップすることが多い。加えて、月末には配当環流に向けた先買い需要が出たり、それに合わせた売りが出たりと、需給が難しくなるのが9月です。そういう環境下で、このように売りからスタートする局面は、上げ下げが一方通行になりやすく判断が難しい。ただ、この場面で動き始めた軽量級株やシステム技術のある株が動きを止めないとか、商社や銀行が底堅いとなれば、一時的な調整に過ぎず、先高感は残ると見ています。
それにしても、この市場は本当に難しいと思います。流れが悪くなると、どうしても悪い想像ばかりしてしまいますし、トランプ氏の言動も非常に気になります。中国、インド、ロシアといった米国包囲網の動きも進んでいて、不当な関税問題を含め、国際情勢はますます複雑です。確かに堅調に見える部分もありますが、まずは「自分の口座を守ること」から入りたいと思います。
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