9月4日:今日の市場の見方

需給優先の市場が、もう少しで変化するのか、それともその力を日経平均に突っ込んでくるのかと考えています。多くの方が「9月SQが近づくと、8月に大きく買った外資が売ってくる」と言いますが、本当にそうでしょうかね? 裁定買い残の増加を見れば注意は当然ですが、もろに引っかかっている玉は少ないと思うんです。買い上がり分は市場で吸収していたり、両建てしている可能性もある。ヘッジファンドなんかは、ほぼそうでしょうね。

だから大事なのは、こうした「売ってきたら」みたいな恐怖を煽る報道に耳を貸さないこと。そして、逆にそのことで皆の心がバイアスで壊れたときに、どう動くかを考えておく努力が必要だと思うんです。自分は今、「地味でいいから狙う銘柄を決めて、押し目を狙う。高いところは買わない」という自主ルールを採用しています。そうした中で、日経平均に力が集まる可能性を見ています。一つは、下がった株式でもレシオの高いものは運用の対象から外す。そして「10月から運用者が買うとしたら」という視点で銘柄を絞り込む。だから、雇用統計の数字や賃金の状態、失業率などを確認してからでも遅くないと思っています。

NYは金利低下がほぼ確実になったことで、織り込みが剥げている分、反発の可能性はあります。ただ、トランプ政治の根幹である関税が「違法」となったらどうするのか、ですよね。だから、勝手にメディアの創造や煽りに乗らずに、「何を買うか」を想像して、そのタイミングを待つことが大事なんだと思います。

それが偶然に、バイオや仕手材料株に流れが来てくれているんですよね。