11月2日:今週の市場の見方

【源太カレンダー2026】発売のお知らせ
🗓 発売日:2025年11月4日(火)
💻 電子版:11月4日(火)10時より購入可能
📖 冊子版:期間限定受付(11月10日〜19日)

投資家のための先読みカレンダー。

ご購入・お申し込みは公式販売サイトより

今週の見方

市場は、先週の中盤まではごく一部の銘柄に絞られていましたが、週末あたりから少しずつ間口が広がってきました。裁定残の減少を「強気の兆し」と見る向きもありますが、実際にはそうではなく、裁定のために225銘柄やTOPIXをまとめて買うよりも、寄与度の高い銘柄に集中させた方が効率的という判断からの動きです。その結果、日経平均の動きに敏感な株式までが換金され、相当安い位置に放置された銘柄が増えています。一方で、日経平均寄与度の高い株式が上がっているのは、そうした資金の集中が背景にあります。

市場の現状と課題

バブルの頃もそうでしたが、株価の高さに“吐き気”を覚える市場関係者は多いものです。上がっている実感が持てないことが、嫌悪感や罪悪感に変わり、ストレスになっているようにも見えます。当時も同じような状況があり、そうした銘柄に果敢に向かう人は怖がらないのですが、外から見ているとやはり怖く感じる。

もっとも、今回の動きは一種の効率的なヘッジ売買でもあり、今回はそれをプットと組み合わせる動きが多いようです。こうした商いは終わりが全く読めませんし、想定以上に上がる局面もあります。だからこそ、テクニカル派の人が「売り」を口にし始めるんです。

結果として、個人投資家の空売り残はかなり多く、その買い戻しは「もう天井だろう」という半ば“敗北宣言”的な行為になってしまう。つまり、裁定残が減って上がるというよりも、それ以上に寄与度の高い銘柄に資金が集中しているわけ

今後の展望

今週は、日経平均を少し慎重に見た方が良いと思います。ガソリン税や自社株買い、経済の底上げ策などを考えると、ここは日経平均の“データ値が高いのに下がっている銘柄”を少しずつ組み込みたいところです。今は特別な市場ですから、ポートフォリオを多少動かしても、正常化すればまたベータ的な動き(市場連動)に戻ると思います。

高市新首相の評判も良く、野党も攻めあぐねている様子ですから、今後は政策に酔ったような相場展開があってもおかしくはないでしょう。もっとも、完全に外資主導のマネーゲームでもありますから、SQ(特別清算指数)までに“逆波乱”が起こる可能性もあります。

最後に

ここは無理をせず、「資産を増やす投資」を意識すること。焦らず、自分のペースで市場と付き合う一週間にしたいと思います。