難しい今後(7/28朝の講義)

週末の講演会で多くの方から質問されたのが、「今後の日経平均の高値はどこなのか?」という話でした。そして、実際に話をしていて、皆さんの耳がぐっとこちらに向いたのも、やはりそのあたりの話題だったと思います。

鈴木一之さんも、アレス投資顧問の阿部社長も「上がるだろう」としながらも、やはり“条件付き”というか、トランプ氏の政治スタンスや石破首相の進退問題など、不透明感が強い点があって、結局はその「片付き方」や「タイミング」次第で、上値の幅も変わってくるんじゃないかという話になりました。鈴木さんは、「上がるとは思うけれど、企業決算がどのくらいの内容になるのか」「米国との妥結が、きちんと“文章化”された形で見たい」という点を挙げていて、そのあたりは自分も、阿部さんもまったくの同感でした。

そして、上値に向かう可能性が高いと見る理由として、阿部さんは「空売りの多さ」や「材料がまだ未消化な部分が多いこと」を指摘。一方で鈴木さんは、「これまでの天井は半導体頼みだったが、今回は自動車部品や地銀再編、それに在庫整理がうまく進んで“良くなった”という実感がある」とのことで、それぞれ視点が鋭いなと思いました。自分としても、お二人の見方は十分納得できる内容だと思っています。

とにかく気になるのは、やっぱりトヨタをはじめとした企業決算です。関税の影響をどう見ているのか、そこが知りたいところで、それが分からないうちに“スラッと買っていく”のは、ちょっと位置的にも嫌なんですよね。だからこそ、外需が急騰した後の落ち着き具合を見極めたいし、分かりやすいところでは、上下水道のような内需型の好業績銘柄を探しておきたいです。

まあ、広がりが出てこないと、最後は「一部の銘柄だけが上がった」っていう印象が強く残りそうですしね。

5602栗本鉄工所、9468KADOKAWA、2325NJS