9月10日:今日の市場の見方

昨日は朝から危険水域まであっさり上がっていましたし、米国は金利が下がるのに日本は下がらないという違和感のある上げでしたよね。だから換金売りが出やすい状況になっていたと思うし、新規で買うにはちょっと難しい位置だったと思います。結果として普通の調整で下がったわけですが、昨日はしぶとさが全くなく、しかも記事も耳心地の悪いものが多かったので、ムード的に妙に変な日でしたよね。

ただ、実際に「悪い」と断言できるほどの確信はなく、企業の決算内容や売上を見ても想定より良くなっているものが多い。普通に割安株も増えてきていると思います。むしろ循環が効かなくなってきたことや、雰囲気から来る高値警戒感が「上がれば売り」という心理を普通の株にまで及ぼしていました。それに「売りたい強気」の流れを「単純に売りたい」に変える要因さえあれば、簡単に下がるんですよね。

そこにメディアが絡んできたのが「高市氏の不出馬説」や「小泉氏の緊縮政策」という記事。前者は、本人は出馬意向なのに、前回の推薦人の多くが落選した事実を引っ張ってきて「不出馬なら」と曖昧に書くパターン。助川電気が下がってきたら記事を公開するんだな、というタイミング感もありました。当初から分かっていることでも「彼女は人気がある」という切り口を交えるので余計にややこしい。後者は小泉氏を中間派と位置づけつつ、岸田陣営や麻生派の抱き込みを狙うような豹変記事になっていましたね。

まあ、正解はどこかにあるのでしょうが、こうした売り要因をちりばめた記事が出てくると、十分に皆が慎重になり、心変わりを起こすきっかけになります。自分としては「まだこの市場は生きている」と感じますし、今日あたりの記事はむしろ前向きに変わっているんじゃないかと思っています。