今日の見方【8月22日】
金利で株式が動くのではなく経済で動くという事を再度認識しておく必要があります。そこがパウエル氏と違うのであって、グリーンスパン氏などは、景気が悪化するのを止めるために金利を下げ続け、その事から持ち直して株は狂乱へと向ったんです。良くなり始めたら徐々に上げていくという形です。
しかし、パウエル氏は悪いから下げるという確認派で、先行きよりも現状を重視するから先行することがなく、遅効的な政策でいつも遅れます。悪化はしていないが兆しが強くなってきてからだから、一か月遅れの実行です。0.5を採用したときは「悪化している」を認めることになるから、金利下落で一時的に強くなっても大勢は下という形になります。
そういう基本的な考えが必要なのは、過去の事例から金利が下がって上がった市場と下がった市場の差で、景気が金利に関わらず下がる時も多く、その時はリーマンショック前のような危険なときで、既に遅いという事があります。一方で予見した利下げはクラッシュ回避から株価は回復して、成長と共に上がって行くんです。コロナの時がそうでしたね。
今の市場はコロナ禍での政府のバラマキから来るインフレであって、好調というのは諸外国があっても、日本ではないんです。だから日本のインフレは消費が低いし、コストプッシュ型で、それでも非伝統的な金融政策を伝統的な物に直すべきチャンスだから動く日銀に、前提となる米国の経済が関係してきます。市場は需給とは関係が無く進んでいますが、やがて大きな流れはそこに行き着きます。
非常に市場は強いですが、日経平均PER15倍なのか16倍なのかの問題であって、そう考えたら2000円はその発想で変わるわけだから、先行きへの心配をしながらやるべきでしょうね。従って、ここからは少し絞り込んで資金に余裕を持たせる感じで行きます。