銘柄記録11月17日:今週の市場の見方

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11月17日:今週の市場の見方からの銘柄記録

5706 三井金属は非鉄大手で、自動車産業などの川下産業に強い企業です。コロナ後、利益を出すまで苦労してきたようですが、ここにきて中国産業の低迷や自動車産業の停滞が重なり、トランプ政策の影響を懸念している声もあります。そのため、株価はPER6倍をなかなか超えられない状況です。ただ、金属価格が高値で推移していることや、銅箔が情報通信向けに堅調なことを考えると、通期業績を据え置いたのは少し意外にも感じます。

7606 ユナイテッドアローズは紳士・婦人衣料の大手で、雑貨のセレクトショップも展開しています。自社規格製品が好調に売れているようで、特に客層別に価格帯を分けた「分別化」がうまく機能している印象です。既存店売上やFCチェーンの海外展開にも手応えが見えてきて、今後は収益構造にも変化が期待できそうです。ただ、減損や特損の影響で収益が減少している中、これから気温が下がり始めることで、冬物商品の売上がどれだけカバーできるかが鍵になると思います。

3626 TISはSI大手で、クレジットカード決済関連に強みを持つ企業です。傘下にインテックや旧小松、旭化成系のSIがあり、系列企業へのセールスのしやすさや、インテックの高い技術力が寄与しているようです。金融向け大型案件の終了で業績が一時的に落ち込んだ面はありますが、産業系の「効率化」による設備投資でカバーしているとのことです。また、ロボット事業を今後強化していく方針で、利益剰余金も順調に積み上がっており、最近のIT企業買収条件にも近づいているように感じます。

2768 双日は総合商社で、石炭市況の下落が響いているようです。さらに得意分野である中古自動車販売が豪州で低迷し、それらが株価下落の要因と見られます。ただ、商社全体としてはビジネスジェット事業や、日本の肥料が国際的に評価されている点が好材料と言えそうです。また、化学品や樹脂製品も伸びており、最高益に近い状態が続いているようです。年末から来年春にかけて高配当率企業が注目される流れがある中、双日もその一角として資金が向かう可能性があるのではないでしょうか。