12月13日:今日の市場の見方
「迷走する市場と今後の期待」
昨日の日経平均株価は、一時720円近い上昇を記録し、4万91円まで上昇しました。取引時間中の4万円乗せは、10月15日以来、約2カ月ぶりのこと。最終的には終値で4万円には届きませんでしたが、市場には年末高に向けた期待が出てきた感じです。
ただ、面倒くさい市場は、買い要因となる決定的な部分が欠けているんですよね。トランプ政治ひとつ取っても先が見えない状況に加えて、国内政治の不信感も極めて強い。さらに、フランスや韓国の難しい舵取り、ドイツの景気の落ち込み、スペインの状況など、EU全体も金利を下げたものの、過去とは逆のような展開でコントロールが難しい状況に見えます。
そこにロシア・ウクライナ問題や中東情勢の緊張が重なり、中国の景気低迷打開策もどこまで効果があるのか不透明です。あれだけの資産が失われてしまうと、日本のバブル崩壊後のように、立て直しには時間がかかるイメージがありますよね。加えて、中国元の使用地域拡大に対する米国の警戒感や、インドでのクーデター画策の話題なども加わり、どうにもやる気が半減する市場環境です。資金が仮想通貨に向かうのも、そうした背景を考えれば理解できます。
とはいえ、もう少しすれば日銀のプレッシャーやFRBの動きも明確になり、トランプ政治も少しずつ先が見えてくる。そして、精神的な圧力が和らいで、クリスマス休暇に備えた売りも落ち着いてくるでしょう。そう考えると、自分としては悪い展開よりも、押し目買いのチャンスが生まれるように感じています。やはり、冷静に市場を見つめ直すタイミングだと思いますね。今日は「ポイントの日」ですから。