2月12日:今日の市場の見方
米国にとって、日本まで敵に回すとG7などの国際社会で孤立が深まるのは明らか。だからこそ、日本の存在は重要だったのでしょう。今回の会談では、トランプ氏の機嫌も良く、非常に手厚い対応だったと思います。
実際、EUは反発し、カナダやメキシコも対抗措置を取り始めるなど、トランプ政権の外交は四面楚歌の様相を呈していましたが、そこに日本が入ることで、多少なりともバランスが取れた形になりました。
石破さんのぎこちない作法も、逆に正直で好感を持たれた印象。あの気持ちの良い(?)笑顔が、トランプ氏には「パグのようで可愛かった」のかもしれませんね。加えて、記者団への受け答えもトランプ氏の意図を理解して対応できていた。結果的に「奴はやることが分かっている」という評価につながったんでしょう。これは、外国から見ても日本が投資対象として安定していると感じさせる要因の一つになったのではないでしょうか。
日本は、小作農家を守るために食肉などには高い関税をかけていますが、工業用部品に関しては、化学品の一部を除いて基本的に関税は撤廃されています。そのため、米国の関税対応もしやすかった。
また、エネルギー問題に関しても、多少コストがかかっても輸送日数の短いLNGの安定供給を確保する方が、貿易摩擦による高関税を課されるよりはマシという試算もある。そう考えると、米国との交渉は悪くない方向に進んだのではないかと思います。
一方で、中国の対応は意外にも限定的。ここで一歩譲ることで、米国との交渉の余地を作り出し、入り込むチャンスをうかがっているのかもしれません。TikTok問題がうまく進めば、突破口になる可能性もありますが、情報管理の問題は依然として大きな課題です。ただ、確実に中国の動きには変化が見えていますね。
今回の会談を経て、トランプ氏の関心は徐々に国内政策へと移っていくでしょう。財源確保の目処がつけば、今後は斜陽産業のテコ入れやインフラ整備に焦点が移っていくと考えられます。特に住宅市場は、その流れの中で大きく動きやすくなるのではないでしょうか。
また、市場全体としては、需給の問題さえクリアできれば、意外と持ち直してくる可能性もありそうです。今は売り方がうまく立ち回っていますが、それに振り回されず、しっかりと本質を見極めていくことが大事ですね。