巻き戻し(4/18朝の講義)

【公開中】4月17日配信のライブ動画
マーケットのプロによる市場分析が聞ける1時間です。

「17日の日経平均は+457円の3万4377円となり反発。NY株式市場でダウ平均は-527.16ドル安の39142.23ドル、S&P500は小幅にプラスで取引を終了しました。」

昨日の強さには少し違和感を感じます。物色を見てみると、過熱していた内需が止まり、下がっていた半導体や電気関連が高くなりました。今の地合いや環境を考えると、少し不自然に思えます。要は、テーマが「関税」という問題の中にあり、「AI相場の一巡」ということもあります。Googleの有罪判決などを見ても、時代の変化を感じさせられる部分がありますよね。ですから、エヌビディアの値動きや、台湾TSMCの決算に対して疑問があるのは当然で、それをポジティブに市場が解釈しているのを見ると、違和感があります。

おそらく、市場は月の20日モードに入り、手仕舞いの流れが強くなっていると考えられます。売っていた物を買い戻し、買っていた物を売るというシンプルな発想で見れば理解しやすいです。その中には防衛問題が絡むなど、経済とは少し違う流れも見受けられます。上がればそれで良いのでしょうが、やはり本物ではない感じが漂っています。

心理的には、来週は連休に備えるような動きになるでしょう。持ち玉をたくさん持って休めるかというと、それは難しいですよね。日経平均は簡単に1000円動くこともあり、トランプ発言から何が起こるか分からないので、運用系の人々は最低限の持ち玉にする傾向があります。そういった状況から、市場は少し考える局面に入り、この強さがどこかで頓挫する可能性が高いと思われます。

ただ、売るには安いし、人気化した銘柄の位置は高いため、手仕舞い相場になったという感じがします。巻き戻しがあれば、来週はまた物色が変わるでしょう。

4307野村総研、4812電通総研、9433KDDI