6月1日:今週の市場の見方

今週の見方
恣意的に上げられた反動安が来ているため、私は買いのチャンスがあると思っています。このような展開では判断が難しいこともありますが、トランプ大統領の動きには鬱陶しい部分もあり、色々なことが起こる中で「言いがかり」とも取れるようなことが出てきています。先週のEUに関する関税問題でも、翌週には担当者が会談して「前進している」と言われるなど、あれは一体何だったのかと思う場面がありました。

今回の中国に関しても、詳細はまだ不明ですが、本格的な動きになるなら、他の国も契約や提携を再考せざるを得ない状況が来るのではないかと思います。特に、日本の自動車業界がどう決着するかに関わらず、為替問題や日米間の価格差など、いくらでも問題が出てきた過去があるので、注意が必要です。

市場の現状と課題
このような背景で、先の裁判で関税が違法となった部分を軽視していると感じますが、各国が協議を進めていけば、その判決が無意味になる可能性もあり、日本がそうした行為を認めたことになりかねません。特に、相互関税や非課税障壁が今後の基準となる場合、問題が多くなると考えています。

日本企業が努力して利益を上げた場合、「日本への資金流出はダメだ」といった主張が出てきてもおかしくない状況です。新たな大統領が誕生すれば、何でも作られるような気もします。とはいえ、個人的には10%の関税がお願い的なモードになるのではないかと感じており、政府もその方向に動いているのではないかと思います。3月に比べて、ハードルが低くなった気がします。

今後の展望
市場にとっては発展を期待している部分があり、石破氏とトランプ大統領の会談が進展することで、下値が固まると見ています。再び38000円台に戻ると、市場の過去の出来高ゾーンに対する恐れが薄れるでしょう。企業も思ったより関税の影響が少なく、駆け込み需要もあるため、想定より上回る可能性も出てきています。

また、グロース株の上昇も先週「一部の銘柄」と言いましたが、徐々に広がってきています。個人投資家の回転が効き始めているように感じており、これは過去の反転とは少し意味が違います。指数だけの回転ではなく、資金の回転が進んでおり、意外にパワーがあると思っています。ただし、逆回転が起きた場合は厳しいことになりますが、そのためには日米交渉がうまく進んでほしいと考えています。

最後に
複雑な気持ちの中で市場を見守りながら、動きがある場合に着実に進むべきだと考えています。恣意的な相場が続く場合は逆張りを意識しますが、日米交渉が明確に進展すれば、その時に動くべきだと思います。それまでは確認作業に集中し、機械的に下がる好業績成長株を狙い続けるつもりです。

長期的に持てる株式を探す相場が続くでしょう。