6月10日:今日の市場の見方

自分は今、必要がなくなったと思っています。難しい考えや理論が生きていないと感じる市場で、多くの人が情報というシンプルな戦略に頼るようになってきていますよね。自分が大事に思っていることが相手に伝わりにくくなり、相手は自分たちよりももっと有意義な人と付き合っていきたいんだろうなと思うようになっています。つまり、一定の知識が備わったり、生き様が見えてきたら、自分は必要なくなるんだろうなという気がしています。

もちろん、それは嫌味でも何でもなく、必ず生徒には起こる「卒業」というものです。その卒業が済んでしまうと、みんなは旅立っていきますよね。この相場では長く苦しんだ投資家が多く、8割方損を取り戻している市場ですが、こういう時こそ一番危ないと思うのが自分の考えです。ただ、当事者にとってはここが儲けどころなんです。経験から言うと、二、三回取引した後、売ると上がると感じ始め、今度は売らずにおこうと思うようになるものです。

それが上手くいかないと、他の株を買ってしまい、枠を広げてしまうというリスクがあるんです。先々週、日経平均でやるべきことを、今後やってしまう危険性があるわけです。卒業は嬉しいことだと思うべきですが、そこでこれまでの勉強を無駄にして動くと、また一からになってしまいます。今は重要な局面なので、あえて動かないことも大事です。自分はポジショニングを重要視しているので、今日からは個別株の利食い売りに徹し、買うとしたら仕込み型で時間を買うような投資にしていきます。

まあ、年を取ったから引退しても良いかなとも思うんですがね。