6月11日:今日の市場の見方

今日は個人の資金が豊富な市場で、昨日は少し窮屈な展開でした。日経平均は強かったものの、個別株は短期的な売買と位置的な要因から来る売却が中心でした。つまり、個人投資家は十分な資金を持っている状況ですね。そうした中で、売った価格よりも下がった銘柄や新しいタイプの銘柄に向かう性質があると感じています。自分は「休んでいた好業績株」と「動きのある業種の出遅れ」を意識して昨日は動きました。

人気のある銘柄は、買い主体が存在していれば強いですが、どうしても条件反射的な買いが多いため、その後に続かないことがよくあります。昨日もそのような傾向が見られました。一般的に、大幅に下がる株や空中戦、乱高下を取る方向に動くことが多いのですが、運用者はこうした時に「上がるだろうけど無理はしない」という損失回避のバイアスが働きがちです。特に、内需型で好業績の株は強いものの、日経平均の上昇に最終的に追いつけなかった銘柄がチャート的に狙われやすいですね。

こうした縛りを自分で作り、米中問題や来週の米国小売りの数字を考えて分析するパターンのレポートや解説記事が今日は多くなると思います。毎日こうした考えを続けることで、気がつけばレベルアップしているんです。感性だけでやっていると思われがちですが、自分はディーラー出身なので、その側面は強いんですよね。

本来なら買えない場面で底堅かった夜間は、祭日の前場で「外資の買い戻し」と言われた流れから朝一番で上がりましたが、下げた記憶が強ければ、だらだらと下げる可能性もあります。そう考えると、目先の投資が多い日本市場では、空中戦を狙うか、逆にロングポジションを取るという戦略になると思います。

いずれにせよ、明日には繋がらないようなニュース一発の相場だと思いますが。