6月15日:今週の市場の見方

今週の見方

今年の市場は本当に舵を取るのが難しくなっています。NY市場から完全に離れるわけではありませんが、指数売買から少し離れ始め、個人投資家が久しぶりに動き始めました。特にシステム系や話題のバイオ、仮想通貨関連、ドローンなどが注目されています。これらの分野はリスクが高い部分もありますが、実際には株価を大きく動かしている場面も見受けられます。逆襲を果たす低位株もあり、大きな間違った位置で買わなければ、動ける範囲内で回復してきたと言えます。

市場の現状と課題

しかし、国際情勢やトランプ政策、国内政治については依然として読めない展開が続いています。特に、イスラエルとイランの動きが大きく発展しないことを願っていますが、「遠くの砲声は買い」と言われる一方で、実際には落ち着かない市場の状況です。こうした市場の動向と投資環境が噛み合わない時期は、理論的な投資よりも感情的に動く方がうまくいくことが多いと感じます。

今後の展望

市場を見ていると、比較的割安な株やROEが高い企業が好まれていることが分かります。仮想通貨関連のようなタイプもありますが、基本的には堅実な企業が順調に上昇しています。また、「物言う株主」の存在も経営者には影響を与えており、株主還元や資産効率の改善に努力する企業が増えています。自社株買いは、特に今の市場で相当な力を持っています。

世界の資金の動きにも少し変化があり、米国市場に集中していた資金が分散し始めているのが事実です。先々週、年金の売りがあったにも関わらず、日本株は38000円前後で停滞しており、外国人の買いと自社株買いが相まって、非常に難しい需給の時期でも安定していると言えます。

最後に

現在、私は上下を決めつけない投資を心がけていますが、指数的な見方も大事にしながら、個別銘柄の重要性を重視しています。業績や今後の展開をしっかり考慮した上で投資を行うべきだと感じています。半導体などは、トランプ政治の動きによってさらに一段高がある可能性もありますが、関税問題や駆け込み需要が高まる分、不安定になる可能性も考慮しなければなりません。

そのため、今後は内需型にシフトしていくべきだと考えています。外需型に対する期待はありますが、関税問題が収束した後に何がプラスになるのかを考えるのは難しいです。自動車問題についても、台数制限などの交渉が続いていますが、それが本当に良いのかを再考する必要があるでしょう。

結果的に、ROEなどがしっかりした企業や内需株に注目し、この局面ではリスクを抑えた投資が重要だと考えています。