6月29日:今週の市場の見方

今週の見方

関税問題に対する米国高官の発言から、中国問題が良い方向に進んでいると解釈され、市場はポジティブな変化を見せてきました。途中でトランプ氏の発言による下押しがあっても、大勢は変わらず、戻してきました。要するに、いつまでも揉めているわけにはいかず、内政にも力を入れなければならないため、遅くとも9月には関税問題は解決し、早ければ10日前後に進展が見込まれるという見方が多く見られます。市場は思ったよりも景気の底堅さが確認され、関税不況はないとの見方に変わりました。

市場の現状と課題

ただ、日本株に関しては、強さの中でもやや難しさが残っているのが現状です。個人投資家は銘柄を選ぶ投資をしているのか、それとも資産を「増やす」という考え方で投資をしているのか、方向性が分かれる時期が来ると思います。もし市場が半導体にしか動きがないのであれば、自分はその動きに乗らず、逆に下がる銘柄を探すことに集中するタイプです。市場が難しい局面では、今を当てなくても良く、将来に備えるために今を避けるのも一つの方法だと思っています。

今後の展望

半導体は確かに強いものの、5月末にその良さを語った時点と比べると、すでにかなりの上昇を見せています。現在、関税問題が佳境に入り、決算発表も始まってきました。今の市場は、好決算をすでに織り込んだ部分が多く、駆け込み需要も反映されているため、もう一段の上昇があるかどうかは不透明です。関税問題の進展が一巡した場合、無理に追いかけるのはリスクが高いとも感じています。

最後に

将来を見越して買うのであれば、なぜ5月に買わなかったのかという疑問も残ります。不透明な状況下では、汎用品や内需系の好業績株に注目し、動きに幅が出てきたタイミングで周囲の状況を見守ることが大事です。確かに、半導体が上昇し続けることもありますが、派手なグロース株がどこに行ったのかを見ると、過信は禁物です。投資のスタイルは人それぞれですが、リスクを避けるために、慎重に進むことも大切だと考えています。