8月10日:今週の市場の見方

今週の見方

調べれば調べるほど不可解な上げで、「もうこれは自分が下手なんだ」と納得しようかと思っています。先週頭の下落は狙い通りの押し目で、その後の上げを我慢しながら見て、木曜から週末にかけて売却。「いや、これは行き過ぎでしょう」という水準まで来たのに、もうそこまでは戻らないのでは?と思わせるような上げ方でした。
ただ、一部企業に買いが集中しているわけでもなく、採用銘柄を均等に回す循環物色。指数の動きを見ると過熱感はありますが、中身はそこまで過熱していないんですよね。

もっと厄介なのは、過去のこうした上げが半導体だけで引っ張られてきたのに対し、今回は抑えられていた自動車や建設株、さらにはデータセンター関連まで横に広がってきていること。冷静に見れば、まだ余力があるようにも感じます。だから苦しい時間を過ぎると本当に軽くなるものですよね。

市場の現状と課題

経済的には、こういう上げ方はおかしいと思っています。関税問題は「大丈夫だろう」という見方もありますが、自分にはまだ不可解です。あの交渉のやり方は本当に汚く、それが政府間で行われるなんて異常ですよ。EUと日韓の書面の違いにも、そういう意図があると見ています。不確定な流れの中で、中国が意外にダメージを受けているのはわかりますが、EUやインドまで米国から天然ガスを買うことになったら、それだけの供給量が本当にあるのか疑問です。米国のエネルギー価格は必ずしも高くないですしね。

また、言葉の解釈にも差があります。トランプ氏は「俺たちが自由に使える日本のお金」と言うけれど、日本側は少し違う言い回しをしている。このすり合わせも必要でしょうし、自動車関税はもう少し先になるだろうと思っています。彼らのセールスはサインの瞬間が危険で、過去にもトラップだらけでしたから。

今後の展望

自分が一番気にしているのは、トランプ氏が想定しているような状況にならなかった場合です。日本は投資したくても、天然資源は一度に使えないし、貿易黒字になっても金融収支で赤字になる可能性がある。その時にまた面倒なことを言ってくるのではないかと感じます。

米国内でも雇用環境は変わってきていて、一定の技術やノウハウがなければ解雇されるケースも増えています。設備投資は外国企業の進出待ちで、米国内企業がどの程度使われるのかも見えません。実際、設備投資は落ち込み傾向です。中国は関税の影響で失速し、欧州も先買いの反動が出てきています。

最後に

普通に考えれば株価は上がるはずがないのですが、日本株をずっと買っている外資系の金融収支の問題などが絡んでくると思います。自分はなかなか買い難いです。だから、「下手だな」と思いながらも、慎重に構えるしかないです。