11月9日:今週の市場の見方

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今週の見方
ここまでの市場に正当性があるかどうかを占う中間決算が佳境に入ってきました。もちろん、半導体関連の中心である9984ソフトバンクの決算(11日発表)を控えているため、ここ数日の寄与度の高い半導体関連株は「休 憩中」という見方もあります。もしその決算が期待以上なら、再び「日経平均祭り」になるという声もありますね。
ただ、先週から指摘しているように、裁定残が寄与度銘柄に相当たまっているようで、反発があってもその後の上値が重くなっています。こうした状況では、これまで売られていた好業績株や割安株といった“収益の見えやすい株”が反発し、日経平均の高さを正当化する動きが必要です。そうでないと、今回の上昇は“バブル的”なマネーゲームということになり、「金の切れ目が高値の終わり」になってしまいます。
市場の現状と課題
この先、仮に日経平均が7万円や10万円になるとしても、今期決算でその強気の裏付けが欲しいところです。実際、決算は思ったよりも良い内容の企業が多く、一部で見直し買いが出始めています。ただ、大型株は良くても悪くてもAIによる自動売買の影響で、正当な評価にならないケースが目立ちます。コンセンサスを少し下回った程度の決算でも、「収益構造が崩れたのでは」と過剰反応して売られてしまうことも多いです。
今の相場は、そうした“誤解やノイズ”を丁寧に見つけて拾っていく局面。全体としては苦しい流れですが、丁寧に見ていけば意外なチャンスもあると思います。
今後の展望
5万円台、あるいはそれに近い水準の日経平均を“正当化できる材料”が欲しいところです。現状では、6割以上の企業が想定より良い決算を発表しています。にもかかわらず、ETFの売却などの影響で二度見するような値下がりをした銘柄も多く、まだ上がっていない株がたくさん残っています。
そうした株が週末あたりから日経平均の動きと一線を画して反転し始めており、少し「兆し」が見えてきました。ここからは景気や需給に即した売買が中心になると考えており、自分としては“需給で歪められた株価の修正”に期待しています。
