12月3日:今日の市場の見方

悲しい相場になった気がするんですが、上がっても下がっても個人投資家は苦しいと見ています。なんか、11月20日前後のあの“つまらなさ”が続いている感じで、昨日なんか下がった銘柄の数も多いし、今日なんか朝高でも「誰が上を買うのか?」という疑問があります。なんといってもアイディアが皆無になってしまって、やる気が失せている状況ですから、結果的に上がるにしても相当な馬力が必要だと思いますね。

寂しい市場では押し目買いがしにくくなっていて、一昨日の朝の売り方の印象が非常に強く残っているんですよね。金利という問題は一時的に押しはあっても、経済が強い部分がある以上、そう簡単に崩れないはずです。しかしNYなどが金利上昇で大きく下がった記憶が残っているので、本来なら出尽くしと捉えていい材料でも、AI株がああいう風に動くから市場全体が動けなくなっているんですよね。

従って、この市場は昨日前場の強さから後場は切り返すのが普通ですが、全くそういう感じがなく、仮想通貨で損したファンドらしき換金売りが出て、市場が抵抗しない感じでした。だから寄与度の高い銘柄で無理に動かす流れになるんですが、そういう指数遊びにはもううんざりで、本来なら総体的に動いて良かったのに、昨日の失速幅はバイオなどの材料株で特に大きかったんですよ。

それを「業績が悪いから」と言われても、創薬はステージが上がる毎に資金がかかる産業で、現状ではなく将来を買う領域なんですよね。だから、本来は“先を見た買い”になるべきところなんですが、短期で買い上がって、すぐ投げて…という動きばかりだと、当分は手を出したくないという気持ちも分かりますよね。市場はもう年末処理型に入ってきたと見ても良いと思います。

ということは、来年に備えた“投げ”を拾うというのが自分の考えで、急ぐ必要は無いと考えています。