12月19日:今日の市場の見方
思うように動かないイライラが続くと、「下がったら逃げたい強気」に変わってしまい、実際に売った途端に下がらない、という展開が本当に多いですよね。結局、年末の掉尾の一振というのは、大きく押したもののリバウンドというのが昔からの定石で、その場合は大型株よりも、むしろ中堅クラスの値動きが軽く、業績や技術力がきちんとある企業が目立ってきやすいんです。
この市場で一番厄介なのは、無駄な需給で売られている銘柄を拾うことなんですが、その下げを誘発する場面では、ノイズ的な情報が一気に出てきて、急に魅力が無いように感じてしまうんですよね。上がる時は良いことばかり書くメディアも、下がり始めた途端に下がる理由だけを並べますから、自己判断が本当に難しくなります。
まあ、そういう時代ですから、最終的には自分で見分ける力が無いと厳しいというのは正直なところです。特にバリュー株は顕著で、上がる時は「資産がある」「財務が良い」と言われるのに、止まった瞬間に「魅力が無い」「上がっても限定的」なんて評価に変わってしまいます。ただ、買うタイミングさえ大きく間違えなければ、普通に利食いができるのも、やはりバリュー株なんですよね。
一方でグロース株も同じです。上がる時は技術や将来性を語られますが、止まると「PERが高い」「何年先まで買ったのか」と言われ、下がり始めればチャート論だけが前に出てきます。ただ、その怖さがあるからこそ動きが早く、そこに魅力があるのも事実でしょう。結局は、買う段階で水準や環境を自分なりに理解しているかどうか、そこに尽きると思います。
今の市場は、正直どれを買っても儲かるような錯覚に陥りやすい局面です。ただ、外人勢も完全に年末モードに入ってきていますから、来年用にグロースを少しずつ溜めつつ、バリューでリバウンドを狙う、そんな組み合わせが無理のない考え方なのかなと思っています。NISA狙いも、高配当であれば十分視野に入ってきますしね。
