銘柄記録12月21日:今週の市場の見方

12/14備忘録:銘柄まとめ(推奨ではありません)

9412 スカパーJSAT
衛星通信サービスなどの宇宙事業と、有料放送「スカパー!」を中心としたメディア事業を展開しています。近年はJAXA向けの衛星監視などを含む「近地球追跡ネットワークサービス」が伸びており、国内外の地上設備を活用したソリューション事業が増益に寄与しているようです。また、防衛省との衛星画像提供契約もあり、政府が「国家戦略技術」の一つとして宇宙事業を位置付けている点は無視できません。会社は2030年度に宇宙事業の安全保障領域で約300億円規模の売上を目指していますが、現状はその途上段階と見ておくのが無難でしょう。

1414 ショーボンド建設
道路や橋梁などインフラ補修を主力とする専業大手で、財務内容の良さでは市場でもよく知られています。補修材料の開発から施工まで一貫して行える点が強みです。政策引き締めの影響や災害復旧予算の抑制で受注残は減少していますが、そもそもの予算配分に歪みがあったとも言えそうです。国内だけでなく、東南アジアでは災害対策や耐震性向上のニーズが高まり、同社の技術や考え方が評価されているようで、この点は中長期的に見ておきたい部分です。

4568 第一三共
国内大手の製薬会社で、感染症や循環器系に強みを持ちます。足元では診療報酬本体の引き上げ議論が進んでおり、医薬品だけでなく医療機器や試験薬まで対象が広がる可能性が出ています。同社については来期以降の抗がん剤分野の拡大が注目されていますが、制度改定が進めば解熱剤や胃腸薬といった身近な分野にも波及するため、同社単体というより医薬品業界全体の反応を観察しておく局面だと思っています。

9142 九州旅客鉄道(JR九州)
相場環境次第で何度も回転が効くタイプの銘柄という印象です。バリュー株が物色される局面では華やかに動く一方、調整局面では売られやすい傾向もあります。ただ、九州という地域が持つ観光資源の豊富さや、在来線を活用できる強みは変わりません。インバウンドの流れも都市部から地方へ分散する傾向が続いており、中国需要の鈍化があっても基礎体力は残っていると見ています。チャート的にも、地合いに合わせて次の展開を模索する位置に来ているように感じます。