選択(12/23朝の講義)
「22日の日経平均は+895円の5万0402円となり続伸。アドバンテスト、ソフトバンクグループ、東京エレクトロンの3銘柄だけで560円以上押し上げている。米国株式市場は続伸。ダウ平均は227.79ドル高の48,362.68ドル、ナスダックは121.21ポイント高の23,428.83で取引を終了した。」
昨日の市場のような流れが続くなら、正直この先は厳しいと思っています。ここで売られてきたテック株は、データセンターなどの必須投資によって利益率が低下し、数年は伸び悩むこと自体は分かっていた話ですよね。それでも「利益は出ている」という一点で買われてきたわけで、そこからさらに上を目指すには、もう一段強い材料が必要になるはずなんです。
自分は9月から10月にかけて、設備投資の規模や資金の流れを考えると「これは買い過ぎじゃないか」という見方でした。ただ、株価はそれを無視して上がった。その結果、そうした懸念を背景に下がった銘柄が、再び新値を取るには、相当な需給が必要になります。今のところ、その需給を素直に想定できるかというと、正直難しいと感じています。
世界の資金は、設備投資よりも投資そのものが重要な局面では株式市場に流れます。ただ、世界で本当に儲かっている企業が、その利益を将来の収益源として必要と判断すれば、株よりも設備投資に向かう。今、最も儲かっている分野が設備投資であるなら、株式市場に流れ込む資金は一定額にとどまりやすいんですよね。
さらに、日本国債の利回りが2%という水準になってくると、「確実性」を重視する資金がそちらに向かうのも自然な流れです。ただし、実体としては、今後の金利上昇を考えれば、債券も資産価値の目減りリスクがある。だから、まだ債券投資は早い、という見方で多くは一致していると思います。
そうなると、一年後あたりを見据えて、行き過ぎた国債売りが出た場面で、初めてチャンスが来るのではないでしょうか。通常なら、資産の目減りを意識したバリュー型が主役になる局面です。それが見られず、目先の需給だけで動く投資が中心になっているとしたら、この資金はかなり短期的で、来年はなかなか厳しい展開になるのでは、という気がしてしまいますね。
8226理経、6298技研工業、7203トヨタ
『源太カレンダー2026』ご購入・お申し込みは公式販売サイトより

