12月24日:今日の市場の見方

今日はクリスマスイブですが、自分が子どもの頃は25日が本番で、イブに何をしていたか正直あまり記憶が無いんですよね。チキンを食べる習慣もなかったですし、兄の誕生日が24日だったので、家ではそっちが優先だった印象です。本人は「誕生日をちゃんと祝ってもらえない」と、よくぼやいていましたが。もう一人の兄は成人の日が誕生日で、いつも休みだったのに、今は成人の日自体が動くから、いつが誕生日なのか分かりにくくなりました。自分は10月の農繁期生まれなので、誕生会なんて最初から無縁でしたけどね。

そんな行事ごとが重なるような、閑散とした時期の市場ですが、この中で経済指標がいくつも出てきています。米国のGDPが大きく伸びたとメディアは好意的に伝えていますが、実際には金利は上がっていましたよね。普通に考えたら、その流れなら株は下がってもおかしくないはずです。それでも下がらなかったということは、参加者が限られた中で、恣意的な売買が多かっただけなんじゃないかと感じています。

だからこそ、昨日あたりの日本市場は、あの嫌らしい売りが目立たず、妙に落ち着いていたんだと思います。いつもなら「これでもか」という売りが出るバリュー株にも売りがなく、グロース株も案外しっかりしていました。投げないで、材料が出たものだけを淡々と拾う。昭和の相場に少し戻ったような感覚ですよね。本来はこういう市場だったはずで、動かないからといって投げさせる相場が、信頼を失っていたんだと思います。

それでも、上がったら逃げたい気持ちが残るのは事実で、今はスケールの大きな上昇がまだ見えていないからでしょうね。
東京電力が原発再稼働やデータセンター絡みで動いていましたが、それ自体は以前から言われていた話で、正直「今さら?」という印象もあります。無配、業績悪、金利高で不利と散々叩かれて下げていたものが、記事一つで評価が変わる。これだけ刷り込みが強かったということなんでしょう。

とはいえ、来期の数字や、原発事故の負債を利用者が支払う仕組みを維持してきた「したたかさ」を考えたら、見直しが入るのも不思議ではないとも言えます。なんでもありなのか、という気もしますが、そういう企業が今は選ばれやすい。クリスマスイブにしては、あまり夢のある話じゃないですが、今の市場を表している気はしますね。