閑散相場(12/25朝の講義)
「24日の日経平均はー69円の5万0344円となり4営業日ぶり反落。米国株式市場は続伸。ダウ平均は288.75ドル高の48731.16ドル、ナスダックは51.47ポイント高の23613.31で取引を終了した。」
市場は、いわゆる「閑散に売り無し」という状態に見えますよね。ただ、一つ考えておきたいのは、日本の金利が上がってきているという事実です。これは少なくとも、経済がどこかで底を打ち、わずかながらでも良化し始めている裏付けでもあります。金融相場だけが永遠に続くわけではありませんし、各国とも投資先が限られる中で、特定の企業に資金が集中しやすくなるのは自然な流れです。ただ、日本の場合は、もう少し幅広い物色になってもおかしくない水準にあると思っています。
一部を除けば、株価水準は決して高いとは言えませんし、欧米とは経済環境も違います。だからこそ、今は交互にテーマが入れ替わるような動きになっているのでしょう。もし今日、景気敏感株が素直に動いてくるようであれば、それは市場の根本的な見方が正しい方向に向かっている証拠になると思います。
米国市場を見ても、圧倒的に儲かってきた企業が多い中で、株価が十分に上がった後になって「ここからの成長はどうか」「弱い部分はどこか」と精査され始めています。オラクルが売られたのも、財務面への意識が強まった結果でしょうし、ソフトバンクのように運用色の強い企業は、どうしても狙われやすい。結局は、買い過ぎの修正と選別の段階に入ってきた、という見方が自然だと思います。
だから、いつも話しているように、AIが進展すれば、それを“使う側”、そして“使われることで必要になる企業”が次の主役になります。来年を見据えるなら、何が変化できるのか、何が実際に儲かるのか、そこを冷静に見ていく段階ですよね。今年は研究費や開発費が嵩んだ企業も多いですが、それは次の世代に向かうための必要経費です。データセンターが高い、高いと言われますが、それでも必要なものは必要、という考え方に落ち着いてくると思います。
まあ、そう簡単に理屈通りにならないから、市場は鬱陶しいんですけどね。
6298技研工業、2358FRONTEO、6501日立
『源太カレンダー2026』ご購入・お申し込みは公式販売サイトより

