1月14日:今日の市場の見方
鬱陶しい相場ですよね。日経平均だけは元気なのに、手持ちはたいして上がらない。結局この相場は集中化なんですよ。動かないものを投げて、動くものを買う流れになりやすい。だから本当はそこまで悪くないのに…という株式まで、「下がる」という事実だけが強調されてしまい、皆が「上がる方が正しい」と思ってそっちに行く。
これは個人投資家の最大の下手さだと思うんですが、「下がる=ダメ株、上がる=いい株」という構図で動いてしまうんですよね。もちろん、それが当たることもあります。でも、全部が全部そうじゃないのも事実でして、さらにややこしいのは上がる株ほど「高くて買えない」という気持ちが混ざってくるところです。要するに、「高い物は買えない。安い物も投げたくない」という、動けない心理になってしまう。
一方で運用者はプロですから、悪い物を売って、強くて幅が取れそうなものを買う。こういう“シンプルな投資”に変えていくんですよね。おそらく、その典型が任天堂だと思っています。メモリー不足が原因でコストが上がるとか、利益率の低下だとか言われて株価が崩れていますが、スイッチ1台にメモリーがいくつ使われて、どれくらい利益が落ちるのかとなると、株価ほど深刻だったのかは疑問もあります。
昨年春に大きく売られた安川電機や京セラもそうでしたよね。確かに業績は悪い。でも「そこまででもない」という見方もできた。だから、安川の決算でも朝は買い物が入ったりする。結局のところ、外資の借株売りみたいな“マジック”の中で、株価が作られている側面もある。そう考えると、今見えている株価が本当に正しいのかすら怪しいという話になってきます。
特に今回は「高市期待」という、実利がまだ見えにくい買いでもある。だから、どこかで調整が入った時に、期待値が剥がれて実態まで落ちる可能性もあって、非常に組みにくい相場なんですよね。じゃあ、どこまで悪化するのか。あるいは、どこまで改善するのか。そこは結局、政策がどれだけ力を持つのかにかかってくると思います。
小泉さんも、安倍さんも、言ってしまえば「絵に描いた餅」で終わった部分がありました。ただ今回、高市氏に“ついている”のは、企業がやっと上向き始めて、賃上げが30年ぶりに動き出していることです。インフレ支援が効いてきたというより、
生活苦への支援というより、支援が余剰金として家計をプラスにする局面に入りかけている。
そこが、今までと全く違うんですよね。
まあ、だからこそ――売れない、乗れない市場になるのかもしれませんが。
