3月9日:今日の市場の見方

通常の状況でも、雇用統計が悪化すれば株式市場は警戒されやすくなりますが、現状のように国際的な緊張が高まっている局面では、より不気味な雰囲気を伴うことがあります。足元の乱高下は、米国経済の強さと国際緊張という二つの要素の綱引きのようにも見えます。ただ、その好景気を示す数字は、国際緊張が高まる以前のものでもあり、いま改めて精査したいという見方も出てくるでしょう。

そのため、こうした経済指標が想定より悪い場合、市場にとっては心理的な負担になりやすい面があります。現在のように神経質な市場では、イラン情勢の拡大と重なり、判断にバイアスがかかりやすい状況とも言えるでしょう。紛争はまだ始まったばかりという見方もあり、水面下では様々な動きがあったとしても、表面的には双方が強気の姿勢を示しているように見えます。イラン政府は米国以外のタンカーへの攻撃は行わないとか、施設攻撃は控えるといった発言をしていますが、革命の流れを受けた武装勢力が必ずしも政府の意向に従うとは限らない、という指摘もあります。

こうした流れから生じる不安定さについて、自分としてはイラン国内での敵味方の構図が徐々にはっきりしてくる可能性もあり、ある意味では分かりやすい構図を作ろうとしている面もあるのではないか、と感じています。例えばクルド勢力の参加を拒否したり、国際的な拡大を避ける姿勢を示し、「遅れての参加は必要ない」としてイギリスの関与をけん制するような動きも見られます。ただ、こうした発言も言い方や受け取り方によって印象が変わる部分があります。

そのため、紛争に関する発言や事実関係は、できるだけ丁寧に見ていく必要があります。今回の下落は、こうした綱引きの中で経済面への不安が重なった結果とも考えられます。ただ、現在の水準は、見方によっては二番底を確認している局面のようにも映ることがあります。そうであれば、売られてきた大型株や、先に底を打ったように見えるグロース株に対して、個人投資家の資金がどのように向かうのかを観察することが重要になってくるでしょう。安値を無理に拾うというより、落ち着いたときに何を買うのか、今は何を見ておくのかを考えることがポイントになります。焦りが強くなり、大衆が想定する水準まで下げた場合、その先まで動くことも相場では少なくないからです。

最近話題になっている「JPXスタートアップ急成100指数」についても、注目している人は多いのではないでしょうか。