10月20日:今週の市場の見方

どうしても重い上値は、夜間の先物のように現物売りが無い時間なら上がる。先週から多くの銘柄に朝寄り後の大きな売りが観測されていたが、後半は現在の主力株に突然の売りが来た。少し前の主力と言われた銀行や自動車などは先々週から売られ、先週後半は売りは止まり始めていた。

恐らく外資系の売りであろうが、その売りに向って先々週末までCTAと思われる買いが想定以上に入り始めて、市場のリズムが少しおかしくなってしまったのかと思う。そうなると週末の上値の重さが気持ち悪く、尚且つ、非常に保守が不利な選挙であり、自民党自身が「公明党と併せて過半数を目指す」という状況では、今週も難しいと見るのは当たり前だろう。

ただ、そう思って売った人も多かろうが、日本株投資は外国人の売りに対して、金額的には日本企業の自社株買いが、月次では差があっても、年初からの累計では意外に遜色は無い。つまり、外資の売り需要は吸収されやすく、先のように外資の買い需要が生まれたときには、半端ないスピードで反発してくる。

米国の決算を見てもまちまちの数字であるが、買い要因は日本企業も負けていないと思う。為替が想定の範囲内で落ち着いたことや、原材料高が落ち着き値上げの浸透も見込まれる。企業が保守的に出した今期決算において、アナリストは第1四半期前後から大幅な強気に目標を改めた。そのハードルが高いことから売り込まれた企業も多く、その強気の業績見通しに変化がない物や、逆に伸びた企業は押し買いが有効だと思う。

米国市場でも半導体銘柄は選別するようになっているし、食品は流通を考えた企業やコスト削減をしながら価格転嫁した企業は本当に数字が良い。従って、需給面では「月の20日」が変わり目でもあるし、月末のリバランスは売物であっても、その後の米国選挙はいずれが当選しても最終的には上昇する傾向があり、選挙前に上がりすぎたら波乱があると言うことは、上がりすぎるような局面もあり得るかもしれない。

国内の選挙は自民は確かに難しいが、ここまでメディアが罵声を浴びさせたら、大敗したらまた選挙でも始まるのだろうし、現状では誰がなっても大きな政策や経済は変わらないと思う。そして、野党の一党での過半数は無理である。保守や野党は来年の参議院選までは、最低、企業や国民への負担は無いだろう。

唯一、年末にたばこ税の増税が微妙であるが、その時は禁煙することにしたら良い。