12月3日:今日の市場の見方
「企業訪問から知る大切さ」
明日はバタバタしそうで忙しいです。スタジオを探したり、企業を訪問したりと色々ありますが、正直どちらも他人に任せたいと思う部分もあります。ただ、性分というか、特に企業訪問はやめてしまうと「怠けている」と感じてしまうんですよね。過去の法人部や投資顧問時代に培った「企業を知る」作業の大切さが染みついているからでしょう。その経験から得た知識を伝えたいと思うようになり、それがIR講演会に繋がっていったんだと思います。
企業訪問で重要なのは、IR担当者が良い話ばかりする中で、聞き方次第で悪い部分も見えてくることです。特に、先日のキャンバスさんのような創薬企業は誤解されやすく、論議を呼ぶことも多いですよね。創薬というのは、最終的には当局が承認するかどうかにかかっているので、企業がどれだけ自信を持っていても結果は読めない部分があります。
キャンバスさんが良かったのは、その前提をしっかり押さえながら、現状の第三相試験を欧州で進めている部分や、過去に米国で試験を止めた経緯を詳しく話してくれた点です。その際、株価が急落した話も正直に語っていました。米国では承認に時間がかかることが多く、特に希少疾患の場合は進みが速いものの、全体的にはプロセスが長引くこともあります。そうしたタイミングで株価は四桁から100円台まで下落。さらに、好決算銘柄しか評価されない相場とぶつかり、厳しい状況が続いていたようです。
自信のある創薬企業は、研究内容だけでなく、赤字企業としての株価の評価方法や、研究の進捗と承認までのプロセスをしっかり説明してくれます。一方で、自信がない場合は、研究内容の立派さや効果に話が集中しがちです。こうした点も、企業を直接訪問することで見えてくることですね。年末が近いですが、まだ訪問すべき企業はたくさんあります。
今年は良い企業が多かった印象です。アドソル日進もトリドリも頑張っていますし、引き続き注目していきたいですね。