4月15日:今日の市場の見方

「中期的な視点からの投資」

難しいのは、この市場がトランプ政策に飽きてきたとしても、何か変化が出たときに辛いということです。今は最悪の局面が過ぎても、何かしら残っていく関税ですから、日本がこれで10%まで軽減されても、イギリスと条件は同じであり、企業収益に与える変化は否定できません。そして、金融政策に関連する為替操作国という汚名も論点となっているため、円安差益は逆に円高差損に変わる可能性もあります。

こうした企業の減収は3%でも大変なことですから、影響を考えると10%弱くらいまでは想定できると思います。自動車や鉄鋼などの製造業は特に厳しい状況にあり、意外にもドル建てだった船舶業界でも面倒な問題が出ていると思われます。そのため、電気ガス業界は有利な立場にありますが、彼らは家庭向けの原材料高を調整してきたため、収益が過剰に上がるのはおかしいとも言えるのですが、それでも利益を上げているということになるのでしょう。

こう考えると、顕著に現れるのはディスカウントストアやロードサイド店舗ですし、注目を集めたニトリなどは考えやすいですね。輸入産業で出遅れた企業を探すと、昨日のJR関連もその一例です。そこから一歩踏み込んで、シェアの高い技術株というのはどうかと思います。意外とそういった企業が多いのが日本であり、過去のものづくり大国としてシェアの高い製品を持つ企業が意外にも多いですよね。

そのような発想が少しずつ市場に反映され始めて良かったと思いますが、少し市場が萎縮しているため、発想が鈍くなっている感じもあります。その間に、私たちは中期的な目線から仕込んでいこうと考えています。今は良く下がっていますから。