弱気も強気も(12/8朝の講義)
この市場が出尽くしになるのか、スタートになるのか、多くの市場関係者はすぐに結論を出したがります。ですが本音を言えば、AIの反応や日本時間とアメリカ時間のモチベーションが絡む以上、はっきり分かるものでは無いんですよね。要するに、NY株やナスダックが急騰しても、引けではだれるというパターンは過去からいくらでもあるわけです。だから、日本側のモチベーションが高いと良いのですが、現状ではナスダックが高いと「上がったら売ってやろう」という人が多くなっているんです。
つまり、先行きが不明な市場だからこそ、「上がったら売りたい」という“売りたい強気”の症状が出ています。それが弱くなれば、ただの「売りたい」だけになってしまいます。今の状況は、上がると先に売ってしまうし、下がり始めると最後の最後で投げるという感じなんですよ。今回のように不思議な上げのあとだと売り先行になりやすいので、上がっても恩恵は少なく、下がると大きく振れる気がします。
特に今回は、米国金利の底打ち懸念、日本の継続的な利上げという構図で、本来は日本株に不利な状況です。そうなると為替投機が円高に向くこともあります。だから、利上げ・利下げそのものより、その後の姿勢や考え方が大事なんですよね。今回の上げは、企業業績が思ったより良かったことや、高市首相への期待もあったのですが、経営者層や学者・知識人の多くは「高市政権は長期にはならない」という見方が多く、中国問題でも“ほら見たことか”という人も出てきています。
要は、日本人は「応援」というものが苦手で、足を引っ張る方向に流れやすいところがあります。メディアも平気で裏切りますしね。義理人情だと言いながら、感情に流されやすい国だとも言われますし、外国人から見ても理解しにくい国のようです。詐欺には簡単に引っかかる国でもあるわけでして。
ここは、金利の意味や今後の見方を整理するべきで、「金利が上がった・下がった」が理由にはされても、実際のポイントはそこではないと思うんですよね。
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