遅くないか?(12/16朝の講義)

「16日の日経平均は-785円の4万9,383円となり続落。米国株式市場はまちまち。ダウ平均は302.30ドル安の48,114.26ドル、ナスダックは54.05ポイント高の23,111.46で取引を終了した。」

NYは雇用統計の悪化で下落とされていますが、本当にそれだけなのかという疑問は残りますよね。とにかく下がった。日本は日本で、昨日は日銀の金利引き上げ警戒という理由で後場から失速と報道されていますが、これも本当に今さらなのかという気がします。だって、日銀の話は既に何度も出てきた話で、ここで改めて言われても困るというのが正直なところです。

米国の雇用にしても、失業率が上がったと言っても、あの政策状況なら移民系の労働力は使いにくくなりますよね。韓国企業の例を見ても分かるように、いきなり「不法」とされるリスクがあれば雇えない。そうなれば省人化を進めて、生産性を上げ、残った人の賃金を上げる方向に行くのは自然です。なるべくしてなっている数字とも言えます。

そういう中で始まった今日の市場ですが、一昨日は大和が大量にコールを引き受けていましたし、反対売買による下げ圧力もあった。確かに日銀は気になりますが、昨日も書いた通り、ここから売るのは正直うまくない人の動きで、むしろ材料や企業の実力を見ながら「いつ買うか」を考える場面だと思っています。今回の下げは、力学的な処分が出ただけであって、企業そのものに罪があるわけではないんですよね。

もしこれを本気の悲観と捉えるなら、ここから数日は相当ビクビクした売買になるでしょう。昨日は8割の銘柄が下がりましたが、このペースで行けば、今の下げ幅の倍以上が出てもおかしくないという話になります。ですが、NYがまた利下げ継続の可能性を匂わせたり、日本も「正常化は目指すが経済次第」という表現に落ち着けば、意外と冷静さが戻る部分も出てくると思うんですよ。

結局のところ、信用性が薄い相場というのが一番つらいところですね。

5803フジクラ、6501日立、6506安川電機


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