ジャクソンホール(8/21朝の講義)
「20日の日経平均はー658円の4万2888円となり続落。NY株式市場ではダウ平均は小幅高の一方、ナスダックは一時大幅に下落、終値21172.86( 前日比-142.09 -0.67%)で取り引きを終えた。」
ジャクソンホールでのパウエル氏の講演が気になって注目しています。しかし、多くのレポートにはまだまとまっていませんよね。というのも、この人は遅効的なくせに、数字的な裏付けが出ると利上げのときのように一気に舵を切るかもしれません。トランプ大統領が「訴えてやる!」と、ダチョウ倶楽部の逆のように言うのですが、意外にそういうのに弱い部分もあって、先日の雇用統計の数字なんかから見ても、0.25%の利下げはもう織り込まれていると考えていいと思います。
問題はその“言い方”なんですよね。いくら脅されても、米国経済はここからが本当の問題。もしトランプさんが言うように「ハッピーな世界」ならば、米国に関税を含めた大きなお金が残り、さらに世界の企業が米国に投資する。結果としてお金はだぶつく一方で、投資が増える分、米国は借金という位置づけになり、海外子会社からの配当金は大きく減少するはずです。つまり金融面では赤字になる可能性があり、トランプ氏の言う状況とは少し違ってきます。
そう考えると、圧倒的に資金が集まってしまいますし、減税まで加われば、もはや金融政策よりも政治要因の方が大きく効いてしまいます。だから普通ならパウエル氏は「金利は連続して将来的に下がる」とは言いにくく、実際の数字を見ないとなんとも言えない、という慎重な言い回しになるのが自然だと思います。いっそのこと「あんたがぐちゃぐちゃにしたんや!」とトランプ氏に嫌味のひとつでも言って、そのまま退任した方がいいんじゃないかと思ったりします。
2114フジ日本、7278エクセディ、3002グンゼ