今週の見方【7月14日】

日経平均が一服してここからどうなるのかという場面である。ここまでの上げ幅は想定外であるが、日程は想定通りであり、ETF配当金捻出後からの金融機関の売りがどの程度かは分からないが、SQ前までの勢いがあれば問題ではないと感じる。しかし、この上げはいかにも出来過ぎたことから需給に疑問を感じるし、持続性も怪しく思う。配当金捻出の売却でも1.2兆円規模であった事を考えると、その前のリバランスや企業の政策投資株資金売却など考えた場合、そこまでの資金が生まれるかどうかは疑問。

自社株買いの資金がそれらでなくなることも想定してなくてはならないし、いわゆる「解体(バラシ)」に近い上げのような気もしてしまうから、この市場は一月の上昇時とは少し違った雰囲気がある。仮に一月相場の再来ならば、44000〜46000円辺りまでの期待はある。もっともこの場合、現在企業が出している今期予想数字が微増であっても増加して欲しいというのがある。現状はTOPIXのEPSは185水準、PERは15.5倍。これが強いときのNT倍率になったら15倍前後だから、43000円という巷の話は分かる。そこが決算を過ぎて上に向えば、その水準は上になる。

買い戻し一巡から一休みして、水曜日ぐらいから問題なく上に向うパターンならば水準的にはそうであろう。しかし、ある意味、演出された上昇であれば、用事の済んだ相場が週末の朝の九時半から十時まで売りが機械的に売られ続けたように、売りが出てくる。そこら見極めないとやりにくいのは確かであるし、週末の下落を一部のメディアが「バイデン大統領の名前間違え」を話題に挙げて米国の不透明さと言っていたが、前日まで「トランプ政権先取り」といっていたのも事実である。

結局、理由は何でも良いのかという気がするのであるが、せっかく新値抜けて勢いがあるんだから、半導体や電子部品の将来の必要性を買うような盛り返しと、金利敏感株やレジャー関連など広く見れるようならば、この相場は捨てた物ではないと考える。先ずは水曜日から確認していきたい。休み明けは、気持ち的にも「整理」気分がまだ続くだろう。