8月21日:今日の市場の見方
急落したように見えても、手持ち株への影響は少なく、皆さん比較的平穏に市場を眺めているようです。ただ、ここから本格的に壊れてしまえば他の株式にも厳しさが出てくるんですよね。ということは、この場面ではリバウンドが今後あると見た方が良く、今日の後場には買いが入りやすいと感じます。もちろん実際は分かりませんが。
ここまでの上昇は米国に引っ張られたというよりも、日本の需給要因が大きいと思っています。日銀が吸い上げた市場に外人が大きく買い越しを始め、その上げに向かって日本人は空売りや利食いを淡々とこなし、お盆前には事業法人も持ち株をだいぶ売っていたため、売る人が少なかった。それが上げ要因でしたよね。
だから「データセンターがどうだ」とか「景気がどうだ」というよりも、結局は買うから上がるという需給のムードだったと思うんです。そうした買い意欲が続けば、ジャクソンホール後がどうであっても株は上がる、というのが基本の見方になります。とはいえ、9月メジャーSQまで少し時間がありますし、夏バテ気味の反動もある。さらに自分は米国の関税がまだ不気味で、ここから半導体や自動車でひと悶着ある気もしています。
トランプ氏は米国企業に有利なように動くから一貫性のない法案になりやすく、企業ごとに融通するのでまとまりがないんですよね。インテルにソフトバンクが出資していますが、その代わりに有利になるような政策も必要になるでしょうし、それは他国にとっては不都合なことでもあります。インテルなんて構造不況業種に陥りかけていますからね。
そんな流れを考えると、ここは下がってほしくはないが、先日の上げが唐突だっただけに、もう少し押して揉み合ってから上がる展開の方が望ましい。その時には今まだ上がっていない株式が動いてほしいと思います。ただ、秋は米国投資家の刈り取りが多い時期ですから、ここは需給面をしっかり見ておいた方が良いかもしれません。