5月31日:今週の市場の見方

今週の見方

この市場は好業績を背景にした相場であり、先日まで「先が読めない」と言われていた経済環境も、結果としてはインフレを吸収してしまったような印象があります。通常の相場なら当然押しが入ってもおかしくない局面ですが、企業業績がそれを支えているため、なかなか崩れません。決算説明会や各業界団体から出てくる数字も強くなってきており、この流れを否定しにくくなったアナリストも増えています。その結果として、リスクオンへ舵を切る投資家も目立ってきました。

ただ実際の運用現場を見ると、少しずつ利益確定を進めながら、残した銘柄については新たな評価材料や変化を加えてレポートを書き直し、上昇局面では売却していくという流れも見られます。在庫調整が一巡しかけた段階で「好転」と評価するレポートが増えていることについては、自分は少し慎重に見ています。

市場の現状と課題

一方で、スペースXのような大型上場案件も控えており、市場環境は徐々に変化する可能性があります。時価総額規模から見ても資金需要は大きく、今週後半以降は換金売りや組み入れ需要といった需給要因が意識されやすくなるでしょう。ファンド側も対応を迫られるため、市場全体のペースが変わる場面があっても不思議ではありません。

特にナスダック100は情報技術関連の比率が高く、投資家が少し冷静になっただけでも値動きが大きくなる可能性があります。日本株も無関係ではなく、指数寄与度の高い銘柄の一部には、すでに勢いの変化が見え始めているようにも映ります。関連銘柄として買われている企業も多いですが、将来的な評価とは別に、目先では手を出しにくい水準にあると感じる場面もあります。

今後の展望

こうした強い市場は、上昇理由がはっきり見えてきた時ほど注意が必要だと思っています。強気一辺倒になり、「売らないこと」が前提になってしまうと、何かのきっかけで流れが変わった際に売りが集中しやすくなるからです。

その意味では、すでに始まっている「悪くはないが、他と比べると見劣りする銘柄」の売却が、一方で新たな注目対象になる可能性もあります。実際に、好業績にもかかわらず値動きの鈍い銘柄を売却し、勢いのある銘柄へ資金を移している投資家の話も耳にします。運用効率という観点では理解できますが、あまりにも株価の勢いだけに目が向くと、本来評価されるべき内需系の好業績株が置き去りになることもあります。

最後に

そうした銘柄は一時的に売られやすくなりますが、物色の流れが変わる時や配当資金が市場に戻る局面では、見直しが入ることも少なくありません。結局は、そうした株式が改めて評価されるケースも多いものです。

今週は、そのあたりの変化を意識しながら市場を見ていきたいと思います。全体としては7月初旬頃までは強い流れが続くという見方もありますが、まずは今週末あたりから一度波乱が入りやすいリズムにある、という意識は持っておきたいところです。