ブラックスワン(6/8朝の講義)
気にしていた雇用統計が一つのきっかけになったという印象ですが、まるでブラックスワンが現れたかのような反応でした。もっとも、その背景にはモメンタム中心の投資が長く続いていたことがあり、騰落レシオも低下していました。つまり、指数は強く見えても、実際には下がっている銘柄の方が多かったということです。
それが週末にかけて少しずつ騰落レシオが改善し始めていました。大手証券などは「ここでバリュー株へ向かうのは危険」という見方をしていましたが、自分はむしろ自然な流れだと思っていました。これまでも何度か書いてきましたが、やはり雇用統計が一つの鍵になりましたし、需給面から見ても、バリュー株が相対的に有利になりやすい時間帯に入っていたように感じます。
ただ、週末の物色は驚くほど村田製作所やキオクシアが強く、「半導体と銀行株の混合相場になるのかな」と見ていました。しかし結果的には、やはり危ういリズムに従うような展開になりました。大手運用機関からすれば、こうした極端な物色の方が運用しやすいのでしょうし、「強気=テック株」という考え方が最もわかりやすいのかもしれません。
しかし、過去を振り返ると、こうした跛行色の強い相場が極端になればなるほど、対角にある銘柄群が動きやすくなります。実際、金利上昇期待で大きく動いた銀行株から、防衛関連へ資金が向かう場面も見られました。そう考えると、市場全体としては少し行き場を探して焦っているような雰囲気もありました。
だからこそ週末のNY市場のような動きが出てきますし、実際にはNYでも好決算銘柄が売られる一方で、しっかり評価される銘柄も存在しています。以前から指摘していたように、ナスダック100はテック企業への偏りが大きく、日本や韓国の市場も同様に、かなり偏った売買が続いていたように思います。
問題は、その反動がどこまで広がるのかということです。そして仮にそうした調整が入ったとしても、テック株の押し目だけを追いかけるのは、なかなかしんどい局面になってきた気がしますね。
6330東洋エンジ、4183三井化学、4506住友ファーマ

