6月4日:今日の市場の見方

自分が常に考えているのは、「今日強いから明日も強いのか」ということではなく、「今の強さが明日も続くのか」という視点なんですよね。ところが今の市場は、とにかく目先の動きに意識が集中していて、利益を取ることが最優先になっているように見えます。リスクを考えるというよりも、まずは動いているものについていくという発想が強い気がします。

その典型が一昨日の値動きだったと思います。あの動きは非常に需給色が強く、大型IPOに向けた換金売りなのか、あるいは水準訂正に伴うGPIFなどの売却なのかは分かりません。しかし、昨日の上昇局面でも相当数の銘柄が売られていたことは事実なんですよね。

一方で買われる理由は「キオクシアだから」「AI関連だから」という説明で済んでしまうような状況です。AIに絡むというだけで資金が向かいやすくなっていますが、モメンタム売買というのは買う銘柄以外は売るという割り切った運用ですから、売られた銘柄にはなかなか買いが入りません。それは半導体関連でも同じで、買われる銘柄とそうでない銘柄の差はかなり大きくなっています。

そう考えると、SQを控えたこの時期にロールオーバーも絡む中、今のような過熱感のある位置で素直に強気になれるかというと、自分は少し疑問なんです。米国では雇用関連の数字が強ければ金利低下期待は後退しますし、日本はむしろ金利上昇を意識しやすい環境になっています。

日銀も難しい判断を迫られていると思います。政府支援の影響もあって物価上昇をどう解釈するかという問題はありますが、単なる物不足だけではなく、消費意欲そのものも大きく落ちていないように見えます。そうした状況を考えると、金利を引き上げるという見方が出てくるのも自然な話です。もちろん、どの物価指標を重視するかによって見方は変わりますがね。

為替についても、米国経済の強さと日本の財政運営を比較すると、円安方向に傾きやすいという考え方は十分あります。介入効果も以前ほど期待されなくなっていますし、金利が思ったほど動かないとなれば、既に織り込んでいた市場には重荷になる可能性もあります。

本来であれば、こうした環境でここまで強い相場になるのは少し不思議なんです。だからこそ、今は売る人がいて、その一方でSQまでの限られた期間にどう買い戻しが入るのかを考える売買になっているようにも見えます。一昨日の下落と昨日の急反発は、まさにそうした投資家心理を揺さぶる動きであり、多くの人がその流れに乗せられた印象もありますよね。

自分としては、そういう市場だからこそ、少しずつ見る銘柄を変えていこうと思っています。