9月20日:今週の市場の見方
今週の見方
FRBも日銀も金利を引き上げたが、前者は「全会一致」で揺るぎない利上げ方針を示したのに対し、後者は「2人の反対」を強調し、簡単には上げにくいというニュアンスを残しつつ、物価に即した段階的な金利上昇を示唆した。
両者とも連続利上げを否定してはいないが、その速度に対する市場の反応は対照的で、米国株が大きく下落した一方、日本株は無視できないほどの強さを見せた。さすがに5連休前に高値圏を維持したまま週を終えることはできなかったが、それでも米国のFOMC後の動きとは比較にならないほど堅調だった。
日経平均への寄与度が高い5銘柄が大きく上昇したことも要因だが、その他の銘柄はほぼ横ばいで推移しており、市場全体が一様に強かったわけではない。
市場の現状と課題
確かに、市場はある程度織り込んでいたと思われるが、連続的な金利上昇という問題は、決して安心できる内容ではない。その背景には、関税による負担が米国でも大きくなっていることがあり、ホルムズ海峡の封鎖によって米国が恩恵を受けている一方で、個人レベルでは天災のようなインフレ負担が重くのしかかっている。
特に、貧富の差が拡大し、賃金が上がりにくい構造が定着している点は深刻だ。金利上昇の影響で自動車販売が減少している事実を見ても、政策の前提である「十分な雇用」と「安定した賃上げ」が崩れつつあるように感じられる。
インフレが贅沢によるものではなく、避けられない生活コストの上昇であり、賃上げや就労が伸びにくい状況が続くならば、今後、経済の持続性に問題が生じる可能性があるだろう。
今後の展望
そもそも市場が金利上昇を警戒した背景には、旺盛な資金需要がデータセンターなど、一部の分野に極端に集中していることがある。本来は「AI開発の進展を遅らせる可能性がある」という懸念が中心であり、半導体の単価にも、いずれ疑問が生じるだろう。
また、金利が下がる局面で毎回話題になるように、データセンター投資の回収率が本当に確保できるのかという問題も、再び浮上すると思われる。
さらに、我々一般消費者が80万円もするスマートフォンを容易に購入できない現実と、メーカーの強気な売上予想との溝は深い。こうした状況を踏まえると、市場が連続利上げというカードをあっさり受け入れるのは危険だと感じる。
中間選挙を控え、トランプ大統領の動きが不自然なほど静かな点も気になる。加えて、米中会談やイラン情勢など、不確定要素も多い。
最後に
ただし、景気が好調であるという前提に立てば、半導体が選好されて上昇したこと自体は理解できる。その一方で悩ましいのは、好業績にもかかわらず下落した電子部品株を選ばざるを得ない状況が生まれていることだ。
