躊躇(6/1お昼の講義)


前場の出来高は6兆円。キオクシアやソフトバンクといった顔ぶれが商いを引っ張っているのですが、それだけではなく、相当な売り圧力も出ています。値上がり上位5銘柄だけで日経平均を1000円あまり押し上げているにもかかわらず、指数全体では+625円程度ですから、いかに市場で換金売りが多いかという話なんですよね。

売りと乗り換えという見方が一般的ですが、自分から見ると、そこまで投げなくてもいいのではと思う株式も少なくありません。だから、この換金需要が一巡したら、日経平均そのものが大きく伸びなくても、個別株はかなり落ち着いてくるのではないかと思うんですよね。

その背景には、「日経平均は調整する」という見方が市場に多いことがあります。そして、その発想からすると、下がるものはもっと下がる、買うなら今強いものを買う、という考え方になりやすいのでしょう。本当にそれでいいのかと、自分は少し疑問に思うんですよね。

つまり、半導体が買われているのは今後の成長力への期待もあるのでしょうが、一方で安くなった銘柄の中には、下値不安がそれほど大きくないように見えるものもあります。特に高市関連と呼ばれる分野などは、まだ受注が本格化していない企業も多く、米国事業関連も、あれほど期待されていた割には今は静かな状況です。そう考えると、高いものをさらに買うことには躊躇も出てきますし、物色の流れは意外と変わりやすいのではないかと思うんですよね。

もちろん、防衛関連を兼ねた造船やプラント関連もありますし、これから災害の増える時期を考えれば、その周辺分野も見直されても不思議ではありません。実際には、そうした銘柄の中にも下げ過ぎではないかと思うものが少なくないんですよね。

ただ、そうした視点がなかなか広がらないのは、「今」を重視しすぎていて、現在のテーマの範囲内だけで銘柄が選ばれているからだと思います。だからこそ、自分には今の相場が、意外と財産を作るための市場になってきたようにも見えるんですがね。

8306三菱UFJ、7011三菱重工、6503三菱電機