6月16日:今日の市場の見方
人というのはよく分からないもので、窮地に陥ったときは必死になるのですが、その状況を乗り越えてしまうと、今度は何事もなかったかのように同じ失敗を繰り返しそうになるんですよね。株式でも、あれだけ怖い思いをしたはずなのに、ここまで上がってくると「いくらまで上がりますか?」という質問が急に増えてきます。だからこそ、常に足元を見ることが大事だと思うんです。
週末の沖縄セミナーで話す「サイクル」という考え方も、なぜ必要なのかを考えると、その時々で異なる理論を組み合わせながら、どのサイクルが有効なのかを探るためなんですよね。そして、その先にはROEという企業の資質を見る考え方が出てきます。今のAI投資というのは、そうした様々な理論が組み込まれているから成り立っているのであって、それが理解できないと、いつまでも目先だけを追う投資になってしまいます。
気が付けば日経平均は7万円に迫る水準ですが、その恩恵を受けている企業は実際にはごく一部に限られています。しかし、それだけでは無理があると市場が考え始めたとき、対角的な物色や深掘りが始まります。そして昨日の市場は、その「深掘り」に踏み込んだ印象がありました。NY市場を見ても、似たような動きが出ていますよね。
だからこそ、この場面では将来的なROEという考え方が意識され始めるのであり、それが現状以上に買い進まれてしまう怖さもあるんです。
ただ、その見方は業界全体の見直しにもつながります。先日から話しているように、味の素が電子部品関連として見られたり、紙が絶縁材料として評価されたりする動きも出てきていますよね。データセンターがどれだけ利益を生むのかは分かりませんが、AIを動かすにはデータセンターが必要なのも事実です。
そう考えると、以前から話しているコンデンサの必要性もそうですし、「誰が作るのか」「何が必要になるのか」という視点が重要になってきます。その広がりが建設、空調、クリーンルーム、発電といった分野まで波及していけば面白いですし、そうなれば、それらの企業に対するROEの見方も変わってくる可能性があります。
今日はそういう展開になってほしい日だと思っています。昨日はまだ一部の固まった銘柄しか狙われていませんでしたからね。
