2月2日:今週の市場の見方
今週の見方
第二次トランプ政権は、就任初日から異例のスピードで大統領令に署名し、多くの政策を一気に動かし始めた。特に支持者が期待する分野に集中しており、優先順位を見ても、政権交代に向けた準備を入念に進めていたことがわかる。
大統領令は合計26本にのぼり、バイデン政権からの大幅な政策変更が実施された。事前に「100本に達するか」との予想もあったが、それには届かなかったとはいえ、歴代政権と比べても初日に発出された数は非常に多い。この動きから、「トランプ政権は就任直後から政策を実行できるよう準備を整えてきた」という評価がなされている。
市場の現状と課題
トランプ氏の就任と並行して、議会では閣僚人事の承認プロセスが進行中だ。これまでのトランプ政権と比べると、閣僚候補者が自身の政策スタンスについて語る場面は限定的だった。しかし、議会承認の公聴会ではそれぞれ数時間にわたる発言が求められ、今後、各閣僚の政策スタンスがより明確になってくるだろう。
大統領令の内容や閣僚の政策スタンスから、トランプ氏が掲げる政策テーマにどのように取り組むのかを分析することは重要だ。それが米国経済の先行きを見通す上でどのような意味を持つのかも考えるべきだろう。とはいえ、多岐にわたる政策課題に対し、十分な説明の時間と体力を確保できるのかは疑問が残る。
市場も、トランプ氏の発言には慎重だ。週末のカナダとメキシコに関する発言では一時的な安堵感もあったが、市場がすぐに彼の言葉を鵜呑みにするとは考えにくい。
今後の展望
実際、「2月1日から中国に関税をかける」という話がなかったわけではない。しかし、唐突な決定には慣れているつもりでも、過去を思い出すとやはり嫌な気持ちになる。怒られないようにするしかないが、誰も怒られなくなると今度は重箱の隅をつつくような規制が増えていくのも事実だ。
過去には、「金利を上げろ」と言いながらドル高に振れると「日本人には長く騙された」「円を上げろ」などと言われたことを思い出す。こうしたやりとりを考えると、今後も市場の混乱は避けられないだろう。
トランプ氏が多くの大統領令を発出したのは、米国民の支持を受けているからというより、「こういう国になったからこそトランプが選ばれた」という側面が大きい。そのため、彼の行動に対してポジティブに捉える人も多く、「サプライズはなかった」と感じる向きもあった。ただ、カナダやメキシコへの関税については、他の政策と比べて支持率が低いのも事実だ。
最後に
これからもこうした「ハラハラ」が続くかと思うと、少し気が重くなる。立ち合い時間が30分延びたせいもあるかもしれないが…。石破総理がようやくトランプ氏と会談する予定だが、日本企業が多くの雇用を創出していることや、ガスの輸入の話は持ち出すだろう。しかし、問題は「それで?」という問いが数カ月後にやってくることだ。強い立場の者が弱い立場の者に迫るときの鉄則として、不良がカツアゲするような状況になる可能性は高い。
この状況では、運用者は内需型の好業績銘柄しか買いにくく、結局、短期的な「タイミングショット」に徹するしかないだろう。
