3月3日:今日の市場の見方

今週は、今年前半の一つのピークのようにも感じられ、かなり慌ただしい日々になっています。協会レセプションが予定されていることもありますが、それ以上に各方面の仕事が重なり、お世話になった方の引退や役員昇格、人事異動などが続いて、会合が多いんですよね。それらをどう配分し、きちんとこなしていくかというのもあって、なかなか大変な一週間という印象です。

しかし、いずれは訪れることとはいえ、後輩が定年を迎えるというのは、やはりどこか寂しさがあります。30年前、上役の部下として知り合い、当時の我々のような証券会社の立場からすれば決して対等とは言えない関係の中でも、分け隔てなく付き合ってくれた、人の良い方でした。相場については当初あまりご存じなかったのですが、話をしていくうちに、持ち前の頭の良さで次々と吸収され、その銀行で何年もトップクラスの運用成績を残し、やがて運用部門のトップに就かれていったんですよね。

気の合う二人ではありましたが、公式の場で一緒になることはあまりなく、それでも後輩の指導や市場の見方などについて意見交換をしながら、今日まで来たという感じです。今月で引退とのことで、これから何をされるのかと聞けば、「一度は自分で売り買いをしてみたい」と話していました。ただ、そういう方ほど苦労されることもあるります。時間軸の違いや資金規模の差が影響するのかもしれません。退職金が相当な額とはいえ、機関投資家として扱ってきた運用資金とは桁が違いますし、普段の飲み代も割り勘という堅実な方ですから、資金の使い方そのものが慎重なんですよ。

運用というのは、やはり個人の売買とは性質が異なる部分があるように思います。とりわけ、今のイラン問題のような出来事が起こると、理屈では直接の関係が薄いと整理しながらも、値動きに対して心理的な揺れが生じることもある。原油をはじめ景気への影響が意識されやすいことは、運用者であれば理解しているはずですが、それでも実際の値動きの中では迷いが出る場面もあるのでしょう。

結局のところ、「人の資金であれば冷静に判断できるが、自分の資金となると手が出にくい」ということ。そこに、運用と個人売買の違いが表れているのかもしれません。