6月17日:今日の市場の見方

市場がここで踏ん張れるなら大したものだと思うのですが、足元の上昇要因は、FRBが金利を据え置いた際に、既に債券安の中で織り込まれていた部分の逆回転という面もあるのでしょう。しかし、市場そのものは相当疲れている印象がありますし、昨日も日本の金利上昇を受けて「織り込み済み」として買いが入ったものの、最後は失速しました。あの動きが今の市場の実態を表しているようにも見えます。半導体の好業績はかなり織り込まれている印象がありますし、一部では少し先の決算まで意識した動きになっています。それは確認作業の段階でもありますから、勢いだけで買い進むには難しい局面だと思うんですよね。

だから大事なのは、何を買うかというより、この先の市場を何が左右するのかを考えることだと思います。4〜6月はホルムズ海峡問題やインフレの影響もあり、企業側も値上げを進めるために強気の数字を並べにくい時期ですよね。アイスクリーム業界の話ではありませんが、以前から書いているように、企業は売る努力だけでなく価格改定の効果によって収益を確保することを学んでいます。コロナ後のインフレが落ち着いても、その流れは続いていますし、賃上げが進めば原材料高を理由に価格改定を行い、その結果として収益も維持している。これが価格転嫁ということなんですよね。

そう考えると、その値上げの正当性を維持するためにも、第1四半期はやや慎重な数字を出してくる企業が多いのではないかと思います。半導体関連株も、良い企業は既に相応の評価を受けている水準ですし、期待先行で買われてきた銘柄は反動が出る可能性も考えておくべきでしょう。フジクラの調整も、そうした流れの一つだったのかもしれません。もちろん、逆に良い数字を出してくる可能性もありますが、いずれにしてもホルムズ海峡問題の影響は意識しておく必要があると思っています。

本格的な決算発表は7月後半が中心です。そう考えると、その前に市場が意識し始めるタイミングがあるとすれば、配当環流が一巡する7月上旬から中旬あたりではないでしょうか。だとすれば、この時期は配当環流に見合った市場環境が求められますし、自然とバリュー株にも目が向きやすくなると思うんですよね。そうした局面で、昨日のようにキオクシア、村田製作所、太陽誘電だけで市場を支える形では少し苦しい気がします。それが昨日見えた兆しだったようにも感じます。

やはり一般株がしっかりしてこないと、この市場は長くは保てないと思うんですよね。