7月1日:今日の市場の見方
5月の鉱工業生産を改めて精査していたのですが、「本当に良くなってきたな」という印象を受けました。在庫はかなり減少していますし、生産水準も高い。「売れている」という実態が数字から見えてきますよね。夏場は需給がやや緩みやすい時期ですが、それでも高い水準での一服という見方ができそうです。エヌビディアの新製品投入や夏休みに伴う生産調整なども重なり、その範囲での動きと考えています。
この好調さの背景には、やはり北米需要の拡大があります。ただ、重要なのはSOX指数のサイクルです。本来であれば一巡局面という見方になるはずですが、今回は複数年契約による数量確保が進んでいるため、半導体各社の業績は過去ほど大きく落ち込まないという見方が広がっています。アナリストの間でも「今回はこれまでとは違う」「シリコンサイクルによる急激な落ち込みは起きにくい」という考え方が浸透してきました。
先日のYouTubeでも鈴木さんがお話しされていましたが、自分はその契約を全面的に信用しているわけではありません。トランプ政権時代を見ても分かるように、契約というものは状況次第で覆ることがあります。数量面の需要は確かに大きいとしても、韓国企業の動きを見ていると少し気になる部分があります。本来、半導体業界は好不況に応じて生産調整を行ってきた産業です。仮に生産水準を引き上げたとしても、一社でも抜け駆けするような動きがあれば価格競争につながり、市況が一気に崩れる可能性もあります。
韓国という国は、良くも悪くも感情がストレートに出やすい面があります。サッカーでも監督に物を投げるような場面が話題になることがありますが、自分たちの主張や利益を優先する姿勢は強いですよね。だからこそ、抜け駆けのような動きで結果的に自滅するケースも過去にはありました。その点は来年以降を考えるうえでも注意して見ておきたいところです。そうした懸念を一度確認したうえで、「今は強い」と市場が判断したからこそ、改めて半導体へ資金が向かう流れになっているのでしょうね。
